今回の記事について
以前の記事では、簡単にガラスハゼの魅力をご紹介しました。
\読んでない方はぜひ!/
今回は【マクロ生物の魅力】ガラスハゼ編第二弾として、被写体としての更なる魅力紹介と、背景の違いによる印象の変化についてご紹介できればと思います。
水中写真における背景(生え物)の重要性と問題点
背景の違いで被写体の印象、そして写真全体の印象が変わってくることは皆さん何となくわかるかと思います。
陸上でのポートレート等では、被写体や撮影者自身が動いたり、そもそもの撮影場所を変えることで写真自体の雰囲気を変化させることができます。
当たり前に比べてみればわかると思いますが、背景を変化させることで印象も変わってくるかと思います。
本来であれば、上記のように撮影者の気分などで、背景を自由に選択することが出来れば理想的だと思います。
しかし、自然相手、はたまた意思疎通の出来ない生物を相手にした撮影に関してはそう上手くはいきません。
撮影者の希望とは裏腹に、あっちに行ったりこっちに行ったりしてしてピントがうまく合わなかったり、理想の構図で撮影することが出来なくなってしまうのが現実です。
これを読んでいただいている方々も、体色の美しいハナダイ系の撮影などで、とても苦労した覚えはないでしょうか?
「もっと近くで、体は真横に向けて、そして10秒ぐらいヒレを全開にして動かずに、背景は何もないところか、ソフトコーラルの前あたりにいてもらえませんか?」と言いたくなるようなシーンが何度もあったかと思います笑
水中生物を相手にしているマクロ撮影において、上記の問題点などを考えたとき、改めてガラスハゼという生物が非常に魅力的な被写体なのだと感じることができました。
そこで、私が考える少し違う視点でのガラスハゼの”魅力”を5つほどご紹介していきたいと思います。
私が考えるガラスハゼの魅力とその理由
ビジュアルが魅力的
これに関しては先般紹介した通り①で紹介していますので、読んでない方は下記をご覧ください。
住処としている場所が多い
ガラスハゼは様々なソフトコーラルについているケースが多く、背景(生え物)の選択肢が豊富です。
ムチカラマツだけでなく、ネジレカラマツ(ムチカラマツがバネ状に巻いているもの)、バイオレットやパープル、またはブルーなどのカラーリングが多彩なフトヤギ系。
さらには真っ赤なウミウチワやイボヤギなどなど本当に色々な場所にいます。
あまり動かない
住処としている場所からは基本的には大きく離れません。
ムチカラマツの例で言えば、1本にょきっと生えているだけなので、ほとんどは上下にしか行き来しません。
遊泳している魚などと比べてみると全然動かないと思います。
※勿論過度なストレスを与えてしまうとそれに限りません。
多くの表現方法が使える
遊泳していないにもかかわらず、上記で示したように住処としている場所が非常に多いです。
そのため、ムチカラマツなどであれば縦に長い構造であるが故、青抜きや黒抜きもどちらでも簡単に撮影することが出来ます。
※青抜き黒抜きに関しては別記事でご紹介できればと思います。
またそれに応じて、ふんわりさせることも出来るし、カチッとした雰囲気にすることも出来ます。
生息している深度が比較的浅い
住処としている場所にもよりますが、基本的に深度も浅めなので、長時間撮影に取り組むことが出来ます。
以上のことからわかる通り、様々なパターンでかつ安定して撮影に向き合えるのは、ある意味とても魅力的ではないでしょうか?
作例紹介
ではここで具体的な作例をお見せしたいと思います。
いかがでしょうか?
背景との組み合わせ方によって雰囲気が全然違うと思います。
※私は青抜きが好みではないので、そういった写真のストックが全くなくて申し訳ないです・・・。
このようにガラスハゼのみでいくらでも撮影を楽しむこと出来ます。
まとめ
ビジュアルだけではなく、撮影できるチャンスがとにかく多いのが魅力
前回の記事で冗談っぽく書きましたが、ガラスハゼのみで90分ダイビングをするのもあながちありではないでしょうか?笑
とにかく撮影チャンスが多いというのは、水中写真撮影においてとても魅力的な要素の一つです。
いい写真を撮る為には、とにかくシャッターを沢山切ることが大事ですので、積極的に撮影していきましょう!
ではまた次回の記事でお会いしましょう!