GEAR & IDEAS / 道具と工夫
中古を使っても、水中カメラは高い。
とにかく、お金がかかります。ダイビングを続けるだけでもコストがかかるのに、それに加えてカメラもこんなに高いなんて・・・って感じですよね。本当にそのとおりです。
D850で水中撮影を始めたときの一式と、その後の買い足しで、いくらかかったのかを書いてみます。
金額が分かる購入分を足すと、約126万円。アームやクランプ、一部のポートや収納用品など、まだ金額を入れていないものもあります。全部込みの総額ではありません。
新品もありますが、かなり中古を使っています。いかに安くそろえるかが勝負でした笑。
やっぱり、いいものでも安くそろえたい。そんな人向けの記事かもしれません。
富豪の方は回れ右をしてください笑。

01 / CAMERA COST
最初の一式と、後から足したもの
最初に考えていた予算は、100万円以内。ストロボ一式も含めて、その範囲に収めたいと思っていました。
2019年11月頃から機材をそろえ、105mmと60mmのマクロレンズは2020年2月に2本セットで購入しています。まずは、その頃にそろえたものから。
最初にそろえた機材
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| 機材 | 買い方 | 購入額 | 内訳・時期 |
|---|---|---|---|
| Nikon D850 | 中古 | 200,000円 | 2019年11月頃 |
| 105mm+60mmマクロレンズ | 中古 | 60,000円 | 2本セット/2020年2月 |
| MDX-D850+DXマクロポート87 | 新品 | 400,000円 | ハウジングとポートのセット |
| INON Z-330 × 2台 | 中古 | 120,000円 | 2台の合計 |
| RGBLUE SYSTEM01 | 新品 | 60,000円 | micオリジナルカラー |
| 光ファイバーケーブル | 新品 | 12,000円 | 購入分の合計 |
| 金額が分かる分の小計 | 852,000円 | アーム・クランプ代は別 |
ボディは20万円でしたが、ハウジングとマクロポートのセットで40万円。カメラより、そのカメラを海に持っていくための箱の方が高いんですよね・・・。
この表の小計は85万2,000円。アームやクランプの細かい金額は覚えていませんが、当時はストロボ一式も含め、100万円以内に収まっています。
その後に追加した機材・用品
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| 機材・用品 | 買い方 | 購入額 | 補足 |
|---|---|---|---|
| Nauticam SMC-1 | 新品 | 55,000円 | 小さな被写体を撮るために追加 |
| Nauticam MFO-3 | 新品 | 120,000円 | 2025年11月末頃 |
| シングルフリップレンズアダプター | 中古 | 20,000円 | SMC-1購入後に追加 |
| AF-S NIKKOR 14–24mm f/2.8G ED | 中古 | 100,000円 | ワイド用 |
| ワイド用ポート・ギア類 | 中古+新品 | 60,000円 | DXドームポート210は中古、ズームギアは新品 |
| 10.5mm魚眼レンズ | 新品 | 50,000円 | 現在は使っていない |
| 予備のエネループ | 新品 | 2,000円 | 購入分の合計 |
| 小物用ポーチ | 新品 | 100円 | 100均のポーチ |
| 金額が分かる分の小計 | 407,100円 | ビューファインダーなどは別 |
金額が分かる分を合計すると、125万9,100円。さらに、0.8倍のピックアップファインダーが中古で約3,000〜5,000円だったので、ここまでで126万2,100〜126万4,100円です。
ここには、今は使っていない10.5mmの魚眼レンズも含めています。今の一式を買い直す金額ではなく、これまでに購入してきたものの金額です。
金額は購入当時の支払額です。105mmと60mmのセット代、ハウジングとマクロポートのセット代は、それぞれ一度だけ計上しています。
| 今回の合計に含めていないもの | 金額・状況 |
|---|---|
| アーム・クランプ類 | 購入額不明 |
| 60mm用ポート | 1万円もしなかった記憶。正確な購入額は不明 |
| カーゴン60・FPmat125・波型ウレタン・ドライクッションポーチW | 購入額未集計 |
| その他の電池・充電器など | 未集計 |
今、同じようにそろえるのは、かなりしんどいと思います。最近、D850の一式がストロボ抜きで50万円ぐらいに収まった例もありましたが、なかなかそんな都合よくは見つからないですね・・・。
02 / CAMERA COST
これから始めるなら、まずハウジングから探す
SEA&SEAのMDX-D850とマクロポートは、新品のセットで40万円でした。SEA&SEAを選んだ理由は、価格です。
正直、ノーティカムは高すぎます。ストロボまで含めて100万円以内に収めたかったので、ハウジングにそこまでお金をかけるのはきつかったです・・・。
SEA&SEAでもポート込みで40万円なので、充分高いんですけどね。ボディやレンズだけの予算を考えていると、ハウジングの値段でびっくりすると思います。
今のハウジングは、いくらするのか
今はいくらするのか、SEA&SEA・マレラックス・ノーティカムの3社を調べてみました。同じカメラ用のハウジングで比べています。
下の表は、2026年10月に確認した国内公式サイトの本体掲載価格です。SEA&SEAとノーティカムは税込の円表示、マレラックスは公式の米ドル価格と1ドル150円での参考円換算を併記しています。カメラやレンズ、ポートは含まないので、私が買った「D850用ハウジング+ポートで40万円」とは、中身が違います。
表は横にスクロールできます →
| 対応カメラ | ハウジング | 本体価格・参考円換算 |
|---|---|---|
| Sony α7R V | SEA&SEA MDX-α7RV U | 481,800円 |
| Sony α7R V | Marelux MX-α7R V | 約561,000円(参考換算) US$3,737.80 |
| Sony α7R V | Nauticam NA A7RV | 657,800円 |
| Canon EOS R5 Mark II | SEA&SEA MDX-R5II | 580,800円 |
| Canon EOS R5 Mark II | Marelux MX-R5 II | 約577,000円(参考換算) US$3,847.80 |
| Canon EOS R5 Mark II | Nauticam NA R5II | 811,800円 |
マレラックスの円換算は、1ドル150円と仮定したものです。α7R V用で約56万1,000円、R5 Mark II用で約57万7,000円になります。実際は見積り時のレートで変わります。公式ページではドル価格が税込かどうか分からなかったので、この円換算額がそのまま支払総額になるわけではありません。
SEA&SEAとノーティカムの本体価格の差は、α7R V用で17万6,000円、EOS R5 Mark II用で23万1,000円。SEA&SEAも充分高いですが、ノーティカムはさらに高いです。R5 Mark II用は、ハウジング本体だけで80万円を超えます・・・。
付属品には違いがあります。表のノーティカム2機種には、ストロボを光でマニュアル発光させるためのフラッシュトリガーが付属します。SEA&SEAは別売で、それぞれ税込2万7,500円。これを足すと、α7R V用は50万9,300円、R5 Mark II用は60万8,300円。それでもノーティカムとの差は、14万8,500円、20万3,500円あります。
マレラックスもフラッシュトリガーは別売です。α7R V用は217.80米ドル、R5 Mark II用は239.80米ドルなので、光でマニュアル発光させる構成なら、この分も足して考えます。
表のSEA&SEA2機種には、リークアラームユニットと手動ポンプも付いています。ノーティカムの2機種は、バキュームバルブが別売です。マレラックスはリークセンサーが標準装備。バキュームバルブは通常別売ですが、公式の注文案内ではハウジング本体を銀行振込で買う場合は無料で付くそうです。
そして、ここから使うレンズに合うポート、必要なギアや延長リングなどが加わります。カメラ、レンズ、ストロボ、アーム、ケーブルも別。ハウジングの値段だけを見て予算を組むと、まだ足りないんですよね。
価格・標準装備の確認先:SEA&SEA MDX-α7RV U / SEA&SEA MDX-R5II / Mareluxのハウジング・オプション / Mareluxの注文・為替換算の案内 / Nauticam NA A7RV / Nauticam NA R5II
操作性に、この価格差ほどの違いは感じなかった
では、高い分だけ操作しやすいのか。正直、SEA&SEAとノーティカムの価格差が、操作性の差に表れているとは全く感じません。
そもそも、これから一眼で水中撮影を始める方は、ハウジングに触るのも初めてという人が多いと思います。最初に触った機材が基準になるので、操作のしやすさは慣れの影響が大きいと思うんですよね。
実際に、ノーティカムのハウジングで撮影したこともあります。でも、やっぱり慣れていないと違和感があります。操作しやすいかと言われると、うーん・・・という感じでした。
リークセンチネルでも、水没したことはありません
水没についても、私が使っているのはリークセンチネルですが、これまで一度も水没したことはありません。
今のSEA&SEAにも、ハウジング内の空気を抜き、圧力の変化を監視して密閉状態を確認する機構があります。ノーティカムのバキュームリークセンサーも、基本的な仕組みは共通しています。
潜る前に密閉状態を確認できる機構がSEA&SEAにもあるので、ここでも価格差ほどの違いは感じないですね笑。
機構の確認先:SEA&SEA リークアラームユニット / Nauticam バキュームリークセンサー
カメラを決める前に、ハウジングとポートを探す
ハウジングも、中古で充分だと思っています。どうせ海に沈めるので、新品じゃなくてもいいです笑。
水中で一眼を始める方は、まずハウジングとポートから探すといいと思います。ボディやレンズは中古を探しやすいですが、それよりハウジングを見つける方が大変です。
先にカメラを買ってしまって、合うハウジングがない、あっても高すぎる・・・となると大変ですからね。
03 / CAMERA COST
ボディとレンズは、中古でかなり抑えられた
D850は中古で20万円

D850は中古で20万円でした。一眼レフでは名機だと思っているので、大事に使っていきたいです。
でも、一眼は中古で充分だと思います。わざわざ新品で買うメリットは感じません。
105mmと60mm、2本セットで6万円
AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDと、AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED。この2本を、2020年2月に中古のセットで6万円で買っています。
安すぎてびっくりですよね笑。
今は105mmに外付けレンズを組み合わせることが多いので、60mmは水中では使っていません。陸で使うぐらいです。60mm用のポートもいつの間にか買っていましたが、今は出番がありません。
ワイドは14–24mm。忘れ物で魚眼まで買うことに
AF-S NIKKOR 14–24mm f/2.8G EDは、中古で10万円。大三元レンズは、さすがに中古でも高かったです。
さすがの神レンズですが、今の機材と比べると、やっぱりめちゃくちゃ重い。登山に行くときも持っていきますが、結構しんどいです笑。
ワイド用にはDXドームポート210も中古で購入しました。ポート・ギア類として記録している金額は6万円で、ズームギアは新品です。
そして、14–24mmを沖縄に持っていくのを忘れて、現地で買った10.5mmの魚眼レンズが5万円・・・。
魚眼の写りは好きではないので、結局、陸でも使っていません。
04 / CAMERA COST
ストロボも中古。ライトは新品で買ったけど・・・
INONのZ-330は、中古で2台12万円。人気の機種なので見つけるのは大変でしたが、やっぱり中古でいいです笑。
どうしても見つからないものは、新品で買うしかないですが。そこはハウジングと同じですね。
ターゲットライトはRGBLUE SYSTEM01。micのオリジナルカラーを、新品で6万円で買いました。オリジナルカラー(笑)。
カラーリングとか、本当にどうでもいいですね。当時ですら、6万円は高すぎると思っていました。
ライトは1つあると便利ですが、写真のピント合わせに使うなら、型落ちの中古を2万円ぐらいで探せば充分だと思います。動画にこだわりたい人は、また話が変わりますが。
05 / CAMERA COST
アームもクランプも、周辺機材がとにかく高い
カメラ本体が高いのは、買う前から分かっていました。でも、思ったよりお金がかかるのが、アームやクランプなどの周辺機材です。
なんでこんなものが、こんな値段するんでしょうね・・・。この業界、足元を見すぎでは? と思ってしまうぐらい高いです。こういうところは、本当に嫌いです。
アームはINONの中古を中心に使っています。ワイド用の伸縮アームSは新品ですが、それ以外は、中古を探してそろえました。
アームもクランプも、中古で充分です。ここに新品の値段を払うのは、もったいないと思っています。
ただ、ジョイント部分のボールは規格が違うものもあるので、INONならINONというように、同じメーカーでそろえる方が間違いは少ないと思います。
光ファイバーケーブルも、購入した分で1万2,000円。あんなものまで、なんでこんなに高いんでしょうね・・・。
06 / CAMERA COST
後から買い足した外付けレンズとフリップ
SMC-1は5万5,000円、MFO-3は12万円

NauticamのSMC-1は、新品で5万5,000円。当時は新品でも、この金額で買えました。
小さな被写体を大きく撮りたいときに使っています。外付けレンズは、買っていい機材だと思っています。このあたりも中古で充分です。
SMC-3という選択肢もありますが、中古のSMC-1が4〜4万5,000円ぐらいで見つかるなら、私ならそちらで充分だと思います。
MFO-3は、2025年11月末頃に新品で12万円。こちらは、大きめの魚や長いヒレ、生態行動を撮るときに使いたくて追加しました。
レンズ1本で12万円ですからね・・・。ノーティカムは、外付けレンズまで高いです。MFO-3の作例や、フリップが干渉した話は、別の記事に詳しく書いています。
周りにも、欲しいのに手に入らないという人がいて悲しいですね・・・。マレラックスさんにも、頑張ってほしいです。
フリップまで高い。ノーティカムは新品で7万円超
シングルフリップは、中古で2万円。SMC-1を買って少し経った頃に買った気がします。これも、アームやクランプと同じく中古で充分です。
今から買うなら、ダブルフリップにします。SMC-1もMFO-3も使うなら、シングルを選ぶ意味はあまりないかも・・・。
ただ、ダブルフリップも高いんですよね。ノーティカムの「NA 67ダブルフリップレンズアダプターM67」は、公式オンラインストアで税込75,680円です(2026年10月確認)。
フリップだけで7万円以上です。レンズも付いてこないのに、高すぎます笑。
次はマレラックスのダブルフリップを買うつもりです。
07 / CAMERA COST
お金をかけてよかったのは、黒い電池とバッグ
エネループは黒を使っています
Z-330は、1台につき単3形の電池を4本使います。予備のエネループに使ったのは2,000円。
エネループは、容量の多い黒のプロを使っています。体感で持ちが全然違います。
持ち運びはカーゴン60にまとめる
もうひとつ、買ってよかったのが持ち運び用のダッフルバッグ。Mammutのカーゴン60を使っています。
底の保護にはEVERNEWのFPmat125や波型のウレタンフォーム。ストロボはHAKUBAのドライクッションポーチW、小物は100均のポーチです笑。
バッグや緩衝材の金額は、今回の合計には入れていません。詰め方や使っているものは、こちらの記事に書いています。
0.8倍のピックアップファインダーもよかった
これは中古で、たしか3,000〜5,000円ぐらい。外側に付ける45度やストレートのビューファインダーとは違って、ハウジングの内側に付けるものです。
MDX-D850には標準で0.5倍が付いていますが、それを0.8倍に交換しています。

ハウジングの内側からねじって付け替えるだけなので、取り付けは簡単です。

これで、ハウジング越しのファインダーがかなり見やすくなります。ピントの確認もしやすくなりました。
合っていると思って撮ったのに、あとで見たらボケていた・・・。そういう失敗は減らしたいですからね。
0.8倍では、メーカーの案内上、ファインダーの四隅にケラレが出ます。MDX-D850の仕様 →
08 / CAMERA COST
オーバーホールは、まだ出していません・・・
ハウジングのオーバーホールは、買って以来、まだ一度も出していません・・・。そろそろ出さなきゃなぁと思いながら、費用が気になって躊躇しています。
水没も故障も経験していないので、修理代はまだかかっていません。今回の合計にも、修理代やオーバーホール代は入れていません。
09 / CAMERA COST
それでも、やりたいなら早めに買った方がいいと思う
ここまで金額を並べておいて何ですが、一番伝えたいのは、やりたいなら、早めに買うということです。
水中写真をがっつりやりたいと思い立ったが吉日。さっさと買いましょう笑。
値上がりが気になるのもありますが、それ以上に、一眼を持って潜るダイビングは、それまでのダイビングと全く違いました。個人的には、0と1ぐらい違うと思っています。
潜り慣れた場所でも、見慣れた生き物でも、全然意識が変わります。さらに、珍しい生き物との出会いや、一瞬の行動は一期一会。私にとっては、その瞬間に撮りたい写真を撮れなければ、あとから一眼を買っても取り戻せません。
一眼を買うと、また新しいダイビングライフが始まるというわけですね笑。
ただし、適当に買えばいいという話ではありません。メーカーごとの違いや、一眼レフとミラーレスの違い、ハウジングまで含めた予算は、調べたうえで選んでほしいです。
個人的には、初心者ほどフルサイズ・高画素機を買った方がいいと思っています。マイクロフォーサーズやAPS-Cは、おすすめしません。大は小を兼ねる、です。
